タイム精油の効能(成分による違いと安全に使うために)
こちらは、下記のような方向けの記事です。
・タイム精油の成分と、その使い方について知りたい
・精油を成分から理解するメリットを知りたい
・精油を安全に使えるようになりたい
「植物の生きる力」を精油の化学成分を通して、効果的にかつ安全で使える精油の使い方をブログでお伝えしています。ナードアロマテラピー協会認定アロマ・トレーナー、アロマセラピスト・トレーナーのAromaTime川口三枝子です。
タイムは、歴史的にもかなり古くから現在まで使われ続けているハーブです。
メソポタミア文明の石板にも記述が残り、古代エジプトでは防腐目的でミイラにも使われてきました。
また、昔から、お料理に使うおなじみのハーブですね。
日本でいえば、刺身にワサビをつける(腐りやすい生魚を抗菌作用のある薬味を添える)のと同じ感覚ですね
AromaTime川口三枝子
今回ご紹介するタイム精油は、全て抗菌作用が期待できる精油です。中世ヨーロッパのペスト感染時代にも、タイムは大活躍しました。
しかし、各精油ごとに、香りが違い、抗菌力の強さや、注意事項が違います。
同じ植物ですが、生きる環境で香りが変わります。そうなると、精油の中身(=成分)を見ないと分からないですね。
精油に含まれる成分で分けると、抗菌力の強さや、注意事項が分かりやすいです。
精油に含まれる芳香成分を理解すると、安全に使えるようになることが、個人的には一番のメリットだと思います
AromaTime川口三枝子
タイム精油の抗菌力の高さを成分で比較
タイム精油の中でも、代表的な3種類を、成分で分けてご説明しますね!
①タイム・チモール
②タイム・ゲラニオール
③タイム・ツヤノール
①タイムチモールは、フェノール類が多いです。
フェノール類は抗菌力がものすごく高いです!
②タイムゲラニオール、タイムツヤノールは、モノテルペンアルコール類です。
モノテルペンアルコール類も抗菌力が高いです。中でも、ゲラニオールの方がツヤノールよりも抗菌力が高いです。
例えば、白癬菌の抗菌活性の実験例では
③と比べて、①は3.8倍抗菌力が高く、②は1.6倍抗菌力が高い
(参考:抗菌アロマテラピーへの招待)
抗菌力の高さでいうと、
他の実験でも、市販の消毒液よりも抗菌力が高いというデータもあります。
タイム精油の安全性(皮膚刺激など)とお勧めな使い方
①タイム・チモール精油
①タイムチモールはこの中では、フェノール類のチモールが多く含まれています。
フェノール類は、皮膚刺激がかなり強いので、皮膚が弱い方や妊婦、お子さまには使いにくいです。
消毒液のようなニオイが気になる方も多いので、ペパーミントの爽やかな香りと合わせると、生ごみの臭い対策スプレーなども良いですね^^
②タイム・ゲラニオール精油
②タイム・ゲラニオールは、モノテルペンアルコール類ですので、皮膚刺激がなく安心して使える精油の一つです。 また、ゲラニオールの方が抗菌力が高いです。感染症対策にもなりますし、感染した皮膚に使うのも良いですね!
①の薬品臭とは違って、少しお花のような香りです。感染した皮膚に使うのも良いですね。感染症の気になる季節のスキンケアや感染症の皮膚対策に、スプレーやオイルに加え、皮膚に塗るのもお勧めです。
ただし、妊婦には使いにくい作用もあり、妊婦さんは使用しないでください。
③タイム・ツヤノール精油
②と同じくモノテルペンアルコール類ですので、皮膚刺激がなく安心して使える精油の一つです。ゲラニオールよりもさらに刺激も少なく、安全に使える精油です。特に、ツヤノールは、肝臓に良い効果を発揮します。
感染症対策だけでなく、消化器のお疲れな場合にもお勧めです。
感染症対策でのどの痛み対策オイル、消化器系の不調な時のおなかのマッサージオイルなども良いですね^^
この中では、一番、安全性が高いです(皮膚刺激が少ない)
まとめ
まとめると、
今回はシンプルに成分でのみで、ご紹介しました。
タイム精油の効果効能(代表的な3つの精油の使い方、植物としての歴史)
アロマテラピーは、簡単に取り入れやすい(お薬のように処方箋が必要ない)メリットがある反面、身体に作用する(=影響する)ので、間違えた使い方をして症状が悪化したりということもあります。
そう考えると、安全に使える使い方を知るのが大切です。精油の成分を知ることで、安全性を確認しやすくなります。
お勧め書籍
精油の成分を、もっと詳しく知りたい方には、すぐ使えるアロマの化学(BAB JAPAN)をお勧めします。
主要成分がすべて紹介しましたので、全体像も分かりやすくなりますよ^^
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