ペパーミント精油は即効性のある痛みや痒み、メタボ、胃腸のトラブルにお勧め
ペパーミント精油は人気の香りですが、意外に使えない方も多い注意が必要な精油です!
ペパーミント精油を成分から効果・効能を詳しくの方向けの記事です。
こんにちは!書籍「すぐ使えるアロマの化学」著者のAromaTime川口三枝子です。植物の「生きる力」を精油の化学成分を通して、効果的にかつ安全で使える精油の使い方をブログでお伝えしています^^
ペパーミント:植物と神話や歴史について
ペパーミント:植物について
ペパーミント精油の学名は、Mentha × piperita
ペパーミントは、スペアミントとウォーターミントの交配種(学名の”×”は、交配種の意味)です。
古代エジプト、古代ギリシャなどで、古くから使用された記録があります。
ギリシャ神話のミント
ギリシャ神話でも、学名のMenthaはギリシャ神話のミンタに由来します。
ギリシャ神話のミンタは、妖精の名前です。冥王ハーデスが妖精ミンタに恋をしてつきまとっていました。
これを知ったハーデスの妻の冥府の女神ベルセポネは、ミンタが気に食わなくて、雑草に変えてしまったのです。
ミンタは、踏まれてもここにいるよと存在を伝えるために良い香りのミントになったという悲しいお話です。
余談ですが、冥王ハーデスのシンボルは、サイプレス。
夜すなわち、死の世界にかかわりが深いサイプレスですね!
ハッカ王国と呼ばれた日本のハッカの歴史と、和名ハッカ(薄荷)の由来
ペパーミントの和名は、西洋ハッカです
日本の仲間には、和ハッカ(Mentha arvensis)があります。
こちらも、ペパーミント同様に、ミント特有のクールな香り、メントールが多いです。
第二次世界大戦前までは、ハッカ王国でした。和ハッカを世界に輸出し、世界市場の70%以上のシェアがありました。
上記が、和ハッカです。メントールの量は、水色の部分です。
上記が、ペパーミントです。
メントールの量は和ハッカの方が多いのが分かりますね!
残念ながら、第二次世界大戦終了後は、ペパーミントに人気を奪われたようです(´;ω;`)
ハッカ(薄荷)の由来
植物そのままを輸出するのではなく、蒸留して、メントールだけを取り出して輸出していました。
蒸留・冷却し、メントールを取り出します。
メントールは結晶化して、クリスタル状になり、メントールクリスタル(はっか脳)とも呼ばれます。
こうなると、大量の植物がごくわずかな量になりますね!
荷が薄く(=軽く)ことから、「薄荷」と呼ばれるようになりました^^
ペパーミント精油の魅力①即効性のある痛み・痒みのお勧め!
クールな香りのメントールは、即効性のある痛み、痒みにお勧めです。
痛いところや痒いところを、冷たく冷やすと、痛みや痒みが感じなくなった経験があると思います。
即効性のある痛み・痒み止めに使えます。
最近ですと、蚊に刺された痒み止めに、ペパーミント精油を混ぜて使いました。
関節炎や筋肉痛などの腫れや炎症の痛みがある症状にもお勧めです!
ペパーミント精油の魅力②メタボ対策にお勧め
抗動脈硬化、抗糖尿病、抗炎症作用のあるアディポネクチンは、メタボの人は分泌少なくなります。
ペパーミント精油を塗布することで、分泌促進になります。メタボ対策にお勧めですね!
20種類の精油を比較して、ペパーミント精油(赤色)のアデォポネクチン分泌促進の効果を確認しました。
96時間経過後も、多いのが分かりますね!
ペパーミント精油の魅力③消化器のトラブルに
古代ギリシャのヒポクラテスの時代から、ペパーミントは、吐き気止め、健胃作用に、利用されてきました。
胃腸の動きを抑えます
メントールが、胃腸の平滑筋の痙攣を抑えます。消化管内視鏡検査の蠕動運動抑制に利用されます。
消化器の検査に、胃の動きを抑えます。
また、過敏性腸症候群(IBS)の治療に使われています。
これは、胃腸が活発に動くのを抑えるのに利用されます。
吐き気や胃の痙攣を抑えます
抗がん剤の治療による吐き気を、ペパーミントのスッキリした香りがサポートします。
また、吐き気に伴う胃の痙攣を抑えてくれます。
ペパーミント精油の注意事項:ケトン類の禁忌
メントールの爽やかな香りは、歯磨き粉や、ガムなど様々なものに利用され、人気でおなじみの香りです。
しかし、ペパーミント精油には、神経毒性のあるケトン類を多く含みます。
そのため、ペパーミント精油が入ったものは、妊娠中、授乳中、子ども、てんかん患者、神経系が弱い患者が使えません
馴染のある香りなので、使いやすいイメージもあります。
しかし、使えない方も多いので、気を付けてくださいね!
身体に良いと思ってアロマテラピーを利用したい方が多いですが、
自分の体調などに合わないと、かえってトラブルの原因となります。
・体調などにより使えない精油、成分をチェックしてから使用すること
・危ない使い方はしない(精油の原液を直接皮膚塗布しない、精油を飲用しない)
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