ラベンダー精油4種の成分と安全な使い方|アングスティフォリア・スピカ・ラヴァンジン・ストエカス

ラベンダー精油4種の違いと安全な選び方を示すアイキャッチ。TINOと精油瓶、アングスティフォリア、スピカ、ラヴァンジン、ストエカスの水彩イラスト。
アロマといえば、ラベンダーを思い浮かべる方は多いですよね。ラベンダー精油は「使いやすい精油」というイメージがありますが、種類によって香りも成分も注意点も違います。

ラベンダーだから、どれも同じように安全。
そう思っていませんか?
実は、妊娠中・授乳中・小さなお子さん・てんかんのある方などは、種類によって注意が必要です。

AromaTime川口三枝子

どうやったら、安全な使い方、効果的な使い方が分かるのでしょうか?

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その精油の中にどんな成分が含まれているのかを知り、香りの特徴と注意点を分けて見ることで分かります。

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ラベンダー精油の成分と育つ環境

まず、ラベンダーの種類や育つ環境と、精油成分の見方を図で見てみましょう。
ただし、標高だけで成分が決まるわけではありません。植物の種類、育つ環境、蒸留、ロットなどが重なって、香りの個性が生まれます。

3種の違いを植物ストーリーから先に整理したい方は、ラベンダーで眠れないのはなぜ?スピカとアングスティフォリアの違いもあわせて読むと分かりやすいです。

ラベンダー精油の成分比較

ここから一つずつをみていきましょう

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④ラベンダー・ストエカス精油(Lavandula stoechas

平地に住んでいるラベンダーです。一般的にはフレンチラベンダーといわれています。
ラベンダーストエカス
写真を見ると違いが分かりやすい
①-③はイングリッシュ系で、こちらはフレンチ系です。
ラベンダー(イングリッシュ・フレンチ)

④ラベンダー・ストエカスの成分とお勧めな使い方

赤色が一番多いですね。この赤色はケトン類という成分です。ケトン類を多く含む精油は、妊娠中、授乳中、乳幼児、子ども、てんかんのある方、神経系が敏感な方は使用を避ける、または専門家に確認することが大切です。

「ラベンダーだから安全」と思ってストエカスを同じように使うのは、少し注意が必要です。基本的には健康な大人向けの精油として、濃度や使う範囲を慎重に考えたい種類です。

ケトン類を含む精油には独特の力強さがありますが、家庭でのセルフケアでは「誰にでも使いやすい」とは考えず、体質や状況に合わせて選びましょう^^

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植物自身は、アレロパシーと呼ばれる成分として作り出す香りです。
平地なので、①のような山の頂上よりも色々な生き物が暮らしています。様々な虫が寄ってくる可能性が高いです。そのため、虫が嫌がる香りとしてつくられます。受粉を手伝ってくれる虫には来てほしいけど、自分の葉を食べたり、害を与えるような虫には来てほしくないですよね。
同様に、私たち人間に使うとき、健康な大人は使っても良いけれど、幼い子などは使えないなど、使う人を選ぶ成分です。

①ラベンダー・アングスティフォリア精油(Lavandula angustifolia

ラベンダー・アングスティフォリアは、真正ラベンダー、イングリッシュラベンダー、トゥルーラベンダーなどと呼ばれることがあります。皆さんがアロマテラピーで「ラベンダー」といって思い浮かべるものが、まずはこちらです。学名は Lavandula angustifolia。古い表記や別名として Lavandula officinalisLavandula vera と書かれることもあります。
ラベンダー河口湖
この写真は数年前に訪れた河口湖(山梨県)のラベンダー祭りの写真です。

山の頂上に住んでいるように、標高1000m以上高地の涼しい場所で元気に育ちます。

高山植物ともいえるような繊細さんで、私が住んでいる八王子の我が家では残念ながら、あまり元気に育ちません(泣

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①ラベンダー・アングスティフォリアの成分とお勧めな使い方

円グラフを比較すると、一番紫色が多いですね!紫色はエステル類です。
エステル類は、やわらかく落ち着いた香りの印象につながりやすい成分です。イライラした時や、気持ちを少し落ち着けたい時の香り選びの目安になります。

ラベンダーのイメージ通りですね

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③ラベンダー・スピカ精油(Lavandula spicaLavandula latifolia

こちらも古くからある種類です。ラベンダーの花言葉に「疑惑」というものがあります。
これは「ラベンダーの香りを好む蛇が生息しているので、注意が必要」という話に由来するといわれます。ラベンダー・スピカは、アスピック蛇にちなんで aspic oil(アスピック・オイル)とも呼ばれてきた、伝統的な背景を持つラベンダーです。

ラベンダースピカの成分とお勧めな使い方

①と違って紫色のエステル類は少なく、アングスティフォリアのような甘く落ち着いた印象とは異なります。
その代わりに、黄緑色の部分は酸化物の1,8-シネオールという成分で、ユーカリにも多く含まれます。また、①-③まで共通してある水色の成分はモノテルペンアルコール類です。ラベンダー・スピカは、すっきりした清涼感やシャープな香りを求める場面で候補になります。

また、aspic oil(アスピック・オイル)とも呼ばれます。伝統的には、蛇にまつわる薬草として語られてきました。標高800m前後など、①②よりも少し低い場所で育つと説明されることがあります。

蛇にまつわる話に関連して、虫刺され後の不快感のケアに使われることもあります。

私自身は、アングスティフォリアとは違うすっきり感を実感する場面があります^^

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ただし、④でご紹介したように、ケトン類がある程度含まれるため、妊娠中・授乳中・小さなお子さん・てんかんのある方などは避け、基本的には健康な大人向けとして慎重に使います(上記④ラベンダー・ストエカスも参照ください)。

②ラヴァンジン精油(Lavandin)

①アングスティフォリア×③スピカの交配種。「×」は交配種の意味です。

Lavandula × intermedia”Abrialis” ラベンダー・アブリアリス
Lavandula × intermedia”Grosso”ラベンダー・グロッソ
Lavandula × intermedia”Reydovan”ラベンダー・レイドバン
Lavandula × intermedia”super”ラベンダー・スーパー

スピカのように大型で、花穂も長い(花がたくさんついている)ので、精油がたくさん採れます。
そのため、私が使っているプラナロム社でいうと、小ぶりで、花穂が短いラベンダー・アングスティフォリアよりも、1000円くらい値段が安く、アングスティフォリア同様に使いやすい精油の一つです。

ラベンダー花穂の比較

ラベンダーアングスティフォリアよりもお花の甘さが少なく、少しスッキリした香りなのでこちらの方が好きという方も^^

我が家にもあるラベンダー・グロッソは、農夫のグロッソさんの名前が由来。Grossoさんが1972年ごろに大きく育ったラベンダーを挿し木で増やしていき、広まったもの。
実は世界中のグロッソは、このグロッソさんの挿し木をどんどん増やし栽培したもの。元は1つで、全てクローンなのです。

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ラヴァンジンの成分とお勧めな使い方

ラヴァンジンは、①ラベンダー・アングスティフォリアに近い場面で選ばれることも多い精油です。ただし、種類やロットによっては少量のケトン類(赤色)が含まれることがあります。

傷のケアを目的に語られることもありますが、家庭では「治す精油」と考えるのではなく、肌の状態、濃度、使う相手を確認しながら選ぶことが大切です。

まとめ

ラベンダーの香りが一つではないのは、植物の種類や育つ環境、生き方が違うからです。ラベンダー自身がその場所で生きるために作っている香りの成分を、私たちは精油として受け取っています。

精油の成分が植物ではどんなことを表しているか理解すると、精油の成分名が頭に残らなくても、自分が実際に使うイメージがしやすく、理解の手がかりにもなります。

こう考えると、精油の成分は単なる化学記号ではないですね!
「ラベンダーだから大丈夫」ではなく、目的と相手に合わせて精油を選べるようになると、アロマはもっと安心して楽しくなります^^

睡眠との関係や、スピカとアングスティフォリアの違いから知りたい方は、ラベンダーで眠れないのはなぜ?スピカとアングスティフォリアの違いも参考にしてください。

精油の成分をもっと詳しく知りたい方は
すぐに使えるアロマの化学
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主要成分がすべて紹介しましたので、全体像も分かりやすくなりますよ^^

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<この記事を書いた人> 川口三枝子(AromaTime主宰)


NARD JAPAN認定アロマ・トレーナー/アロマセラピストトレーナー。アロマ歴28年。著書『すぐ使えるアロマの化学』はロングセラーとなり、台湾語版も発売。AromaTimeスクールチームとして、緩和ケア病棟でのアロマケアボランティアも継続しています。


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