精油を学ぶ前に、歴史をたどる理由|ナードアドバイザー講座Lesson1

精油の名前や働きを覚えてきたのに、いざ「どうしてその精油を選ぶのですか?」と聞かれると、少し言葉に詰まってしまう。

アロマを学んでいる方から、そんな声を聞くことがあります。

「ラベンダーはリラックス」「ユーカリは呼吸器系」など、名前とイメージを結びつけることは、学びの入口として分かりやすいですよね。

でも、NARDアロマ・アドバイザー講座の1回目では、最初から精油の使い方へ進むのではなく、まず歴史をたどります。

それは、歴史が年号を覚えるためのものではなく、精油を理由から見るための入口になるからです。

TINO
TINO
どうして精油の前に、歴史から学ぶの?
川口三枝子
AromaTime川口三枝子
精油をどう見るか、どんな理由で選ぶか。その出発点が、歴史の中にあるからなんです^^

歴史を知ると、精油の見方が変わる

アロマテラピーには、いくつかの流れがあります。

たとえばフランス式のアロマテラピーは、薬局や医療の現場と近いところで育ってきました。

だから、精油をただ「いい香り」として見るだけでなく、成分や濃度、安全性、使う相手まで丁寧に見ていきます。

反対に、イギリス式のアロマテラピーは、美容やリラクゼーションの分野で広がってきた流れがあります。

どちらが良い・悪いではありません。大切なのは、どんな背景から、その学び方が生まれてきたのかを知ることです。

ここが分かると、「なぜNARDでは成分を細かく見るのか」「なぜ安全性を丁寧に考えるのか」が、少しつながって見えてきます。

ラベンダーの話から始まった、アロマテラピーという言葉

アロマテラピーの歴史でよく出てくる人物に、フランスの化学者ルネ=モーリス・ガットフォセがいます。

香料を扱う研究の中で火傷を負い、ラベンダー精油を使った経験が、その後の研究につながったと伝えられています。

授業では、こうした歴史上の出来事を、単なる昔話として扱うのではありません。

「なぜラベンダーが語られてきたのか」「なぜ精油が研究対象になっていったのか」。その背景をたどることで、いつもの精油を少し違う角度から見られるようになります。

歴史を知ることは、年号を覚えることではなく、精油の見方を整えることなんですよね。

フランス式とイギリス式は、違う道を通って広がった

フランスでは、ジャン・バルネやピエール・フランコム、ドミニック・ボドゥーといった人たちの流れの中で、精油を成分から見る学びが深まっていきました。

一方で、マルグリット・モーリーやロバート・ティスランドの流れでは、トリートメント、美容、リラクゼーションの場面でアロマが広がっていきます。

同じ「アロマ」と呼ばれていても、たどってきた道が違うと、精油への向き合い方も少し変わります。

たとえば、あるメーカーでは加工された精油を選ぶことがあり、別の考え方では植物から得られたままの姿を大切にすることがあります。

これは、単純な品質の優劣ではありません。背景にある考え方の違いです。

こうした違いを知っておくと、精油を選ぶときに「どちらが正解か」だけでなく、なぜその選び方をするのかを考えやすくなります。

パリの薬局で感じた、フランスのアロマの距離感

パリの街角にある薬局。フランスではアロマテラピーが薬局で扱われている
パリでいちばん古い薬局

以前、パリで古い薬局を訪れたことがあります。

パリ最古の薬局の当時の様子を描いたイラスト。棚に薬瓶が並ぶ
同じ薬局の、当時の様子を描いたイラスト

棚に薬瓶が並ぶ様子を見ると、フランスでアロマテラピーが薬局や医療に近いところで扱われてきた空気が、少し分かる気がしました。

マリー・アントワネットの時代に知られるフェルゼン伯爵も、この薬局に買い物に来ていたそうです。

私の中では、フランスのアロマテラピーは、日本でいう漢方に近い存在です。

香りを楽しむだけでなく、身体や体質、使い方まで含めて、暮らしの中でどう活かすかを考えるもの。

この感覚は、実際にその場に行ってみて、より強くなりました。

TINO
TINO
歴史を知ると、精油の選び方も変わるの?
川口三枝子
AromaTime川口三枝子
変わります。名前やイメージだけでなく、「どんな考え方からその精油を見るのか」が少しずつ見えてきます。

歴史は、精油を選ぶ理由につながっていく

歴史を学ぶと、精油の見方が少し変わります。

「この精油は何にいいですか?」だけではなく、
「なぜ、この場面でこの精油を考えるのか」
「なぜ、この使い方には配慮が必要なのか」
「なぜ、このメーカーはこの形を大切にしているのか」

そんな問いが持てるようになります。

講座で歴史から始めるのは、過去の話を知識として増やすためではありません。

この先の化学、安全性、精油のプロフィール、クラフト実習を、ばらばらの知識で終わらせないためです。

1回目に歴史をたどることで、講座全体が「覚えるもの」から、理由を持って精油を選ぶ学びにつながっていきます。

受講された方の声

まず、ワクワク感がすごい。自然の素晴らしさ、尊さを改めて感じた。共に在るというか、、、また、エビデンスもあり、地に足ついた感じで、習う前より、自信を持って、伝えられそうです

「エビデンスもあり、地に足ついた感じ」。

ここは、私がAromaTimeの講座でとても大切にしているところです。香りの楽しさと、根拠を持って見る安心感。その両方を育てていきたいんですよね^^

NARDアロマ・アドバイザー資格講座について

AromaTimeのNARDアロマ・アドバイザー資格講座では、歴史、精油の成分、安全な使い方、身体の基礎、クラフト実習を通して、根拠をもって精油を選ぶための土台を学びます。

Lesson2の授業紹介はこちらです。
化学が苦手でも、精油を「理由を持って選ぶ」力は育てられます|ナードアドバイザー講座

精油を、名前やイメージだけでなく理由から見ていきたいと感じた方は、まず講座の流れを見てみてください。

講座の詳細はこちらをご覧ください。
NARDアロマ・アドバイザー資格講座

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<この記事を書いた人> 川口三枝子(AromaTime主宰)


NARD JAPAN認定アロマ・トレーナー/アロマセラピストトレーナー。アロマ歴28年。著書『すぐ使えるアロマの化学』はロングセラーとなり、台湾語版も発売。AromaTimeスクールチームとして、緩和ケア病棟でのアロマケアボランティアも継続しています。


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