オレンジと聞いて、実だけを思い浮かべていませんか?

オレンジと聞くと、何を思い浮かべますか?
甘い果汁。皮をむいたときに広がる、明るい香り。スーパーの果物売り場に並んでいる、あの丸い実。
たぶん多くの方が、まず「実」を思い浮かべるのではないでしょうか。


その実は、どんな木になっていたのか。花はどんな香りなのか。葉や枝には、どんな香りがあるのか。
もちろん、どの植物でも、いろいろな部位から精油が採れるわけではありません。
だからこそ、オレンジを含むミカン科の植物は面白いんです。
精油の名前を覚える前に、まず一本の植物を思い浮かべてみる。
それだけで、アロマの学びは少し違って見えてきます。
今日は、オレンジの木を「実・花・葉や小枝」から眺めてみましょう。見慣れた果物の向こうに、いくつもの香りが見えてきます。
いつも見ているのは、オレンジの「実」でした
私たちが日常で出会うオレンジは、ほとんどが果物としてのオレンジです。
皮をむく。食べる。ジュースにする。お菓子や紅茶の香りとして楽しむ。
だから「オレンジの香り」と聞くと、果皮の爽やかな香りを思い浮かべやすいですよね。
けれど、オレンジは本来、一本の木です。
枝があり、葉があり、花が咲き、やがて実をつける。
当たり前のことなのですが、精油の小瓶だけを見ていると、この植物の姿が見えにくくなることがあります。
アロマの化学というと、成分名や作用の話から始まるイメージがあるかもしれません。
でも私は、成分名の前に「この香りは、植物のどこから来たのだろう?」と考える時間を、とても大切にしています。
花や葉にも、目を向けてみると
オレンジの木を思い浮かべると、果皮だけでなく、花や葉にも目が向きます。
たとえばビターオレンジでは、果皮・花・葉や小枝という、違う部位からそれぞれ香りの素材が得られます。
これは、どの植物にも当たり前に見られることではありません。
ミカン科の植物は、果皮にも、花にも、葉にも、それぞれ香りの表情が出やすい。ここに、この植物たちの豊かさがあります。
果皮からは、いわゆるオレンジの明るい香り。
花からは、ネロリと呼ばれる華やかな香り。
葉や小枝からは、プチグレンと呼ばれる、少し青みのある落ち着いた香り。
「ミカン科では、部位が変わると香りの印象も変わる」ということに気づくと、別々に覚えていた精油名がつながってきます。


名前を覚える前に、気になることが生まれる
ここで、少し不思議に思いませんか?
ミカン科の植物では、どうして果皮・花・葉で香りが違うのでしょう。
花は、何のために香るのでしょう。
果皮に香りがあることには、どんな意味があるのでしょう。
葉や枝の香りは、植物の中でどんな役割を持っているのでしょう。
こうした「どうして?」が生まれたとき、アロマの化学は急に身近になります。
成分名を覚えるために植物を見るのではなく、植物を見ているうちに、成分を知りたくなる。
この順番で学ぶと、化学がただの暗記ではなくなります。
オレンジ・スイート精油の成分や基本情報を知りたい方は、以前の記事も参考にしてください。
オレンジスィートの精油(NARDアロマ・アドバイザーで学ぶ精油)
また、果皮に多いリモネンの性質を暮らしの中で見てみたい方は、こちらの記事で詳しく書いています。
みかんの皮で大掃除!リモネンの「油を溶かす」チカラを暮らしに活かす方法
私が、植物の話からアロマを伝えたい理由
アロマを学ぶとき、精油名や成分名を覚えることはもちろん大切です。
でも、最初から名前だけを並べてしまうと、「覚えなきゃ」という気持ちが先に立ってしまうことがあります。
私はそこに、少しもったいなさを感じています。
だって精油は、植物から生まれているものだからです。
どんな場所で育ち、どんな姿をしていて、どの部位から香りを受け取っているのか。
そこに目を向けると、一滴の精油がただの小瓶ではなく、植物の生き方とつながって見えてきます。
オレンジを含むミカン科の植物は、そのことを感じやすい入り口です。
実だけを見ていたところから、花や葉まで思い浮かべられるようになる。
それだけで、アロマの学びの入り口はぐっと広がります。
「植物ストーリーで学ぶアロマの化学入門講座」のオレンジ回でも、植物の姿から香りと成分を見ていきます。
詳しい成分表を先に覚えるのではなく、まず植物に目を向ける。
そして、「どうしてこの香りがここにあるのだろう?」という小さな疑問から、アロマの化学へ入っていく。
そんな学び方を、講座では一緒に楽しんでいきます^^
実だけを見ていたオレンジに、花や葉の香りがあると気づく。そんな発見を、今度はラベンダーでも楽しんでみませんか。
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この記事のまとめ
オレンジの香りを精油名だけで覚えるのではなく、果皮・花・葉や小枝という植物の部位から見ると、ネロリやプチグレンとのつながりも見えやすくなります。
「植物ストーリーで学ぶアロマの化学入門講座」は、このように植物の姿から香りと成分を学ぶ講座です。
オレンジの木とアロマ よくある質問
Q. オレンジの記事なのに、なぜ花や葉の話をするのですか?
精油を植物から理解するためです。果物としてのオレンジだけでなく、木全体に目を向けると、香りがどこから生まれるのかを考えやすくなります。特にミカン科は、部位ごとの香りの違いが見えやすい植物です。
Q. ネロリやプチグレンも、オレンジの仲間なのですか?
はい。特にビターオレンジでは、花からネロリ、葉や小枝からプチグレンという香りの素材が得られます。一本の木から、部位によって違う香りが得られるところが面白いですね。
Q. アロマの化学が苦手でも学べますか?
成分名から暗記しようとすると難しく感じることがあります。植物の姿や香りの生まれる場所から入ると、「なぜ?」が先に生まれるので、化学を学ぶきっかけがつかみやすくなります。
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<この記事を書いた人> 川口三枝子(AromaTime主宰)
NARD JAPAN認定アロマ・トレーナー/アロマセラピストトレーナー。アロマ歴28年。著書『すぐ使えるアロマの化学』はロングセラーとなり、台湾語版も発売。AromaTimeスクールチームとして、緩和ケア病棟でのアロマケアボランティアも継続しています。
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