ラヴィンツァラを学ぶと、精油のラベルが面白くなる

ラヴィンツァラを学ぶと、精油のラベルが面白くなる。
ラヴィンツァラと聞くと、どんなイメージがありますか?
すっきりした香り。呼吸が深くなるような印象。冬や季節の変わり目に、手に取りたくなる精油。
そんなふうに覚えている方も多いかもしれませんね。
でも、ラヴィンツァラを植物から見ていくと、そこで終わらなくなるんです。
瓶のラベルに書かれた学名や産地が、ただの細かい文字ではなくなってくる。ここが、植物からアロマを学ぶ面白いところなんですよね^^
ラヴィンツァラの学名は、Cinnamomum camphora。
日本でよく見かけるクスノキも、同じ学名で語られることがあります。
ところが、香りの印象も、主役になる成分も、同じとは限りません。
同じ学名でも、香りの中身まで同じとは限らない。
今日は、身近なクスノキから、ラヴィンツァラのラベルに書かれた学名・産地・成分のつながりを見ていきます。
クスノキを見ると、ラヴィンツァラが少し近くなる
クスノキは、神社や公園、街路樹でも見かける大きな木です。

東京薬科大学の薬用植物園にも、クスノキがたくさん植えられています。落ち葉を少し砕くと、乾いた葉からもスーッとした香りがふわっと立ち上がるんです。
身近な木と精油をつなげてみると、ラベルの学名にも親しみが湧いてきます。植物園で出会ったクスノキの話は、こちらの記事でご紹介しています。
同じクスノキの仲間でも、香りはひとつではありません
講座では、ラヴィンツァラを「クスノキ三兄弟」のように見ていきます。
日本やアジアで親しまれてきたクスノキ。
ホーウッドとして知られるタイプ。
そして、マダガスカルで育つラヴィンツァラ。
同じクスノキの仲間として見られる植物でも、育つ場所や系統によって、香りの印象が変わります。
たとえば、日本のクスノキではカンファーを思わせる、ツンとした力強い香りが目立つことがあります。
ホーウッドでは、リナロールを思わせる甘くやわらかい香りが印象的です。
ラヴィンツァラでは、1,8-シネオールを含むすっきりした香りが特徴として語られます。
ここで大切なのは、成分名を丸暗記することではありません。
同じ学名でも、系統や育つ環境などによって香りの表情が違うことがある。
そう思って見ると、精油のラベルに書かれた学名や成分表が、急に意味を持ちはじめます。
ホーウッド、クスノキ、ラヴィンツァラの成分タイプの違いを詳しく知りたい方は、以前のこちらの記事も参考になります。
〖保存版〗ホーウッド精油の効能、クスノキ精油やローズウッド精油と違うの?
名前だけで選ばないために、ラベルを見る
アロマを学び始めたころは、精油名を覚えるだけでも大変ですよね。
「ラヴィンツァラはすっきりした香り」「クスノキはカンファーの香り」「ホーウッドは甘い香り」
そんなふうに、名前とイメージを結びつけて覚えることも入口としては大切です。
でも、もう一歩進むなら、瓶のラベルを見てみます。
学名は何か。
どの国で育ったものか。
成分表では、どの成分が多いのか。
この確認ができるようになると、「同じ名前に見えるけれど、中身は違うかもしれない」と立ち止まれるようになります。なんと、ラベルが小さな植物情報の入口になってくるんです。
これは、アロマの化学を学ぶ大きなメリットのひとつです。
成分を知ることは、難しい名前を増やすことではありません。
精油を安全に、目的に合わせて選ぶための手がかりを増やすこと。
そのために、植物の姿、育つ場所、ラベル、成分をつなげて見ていきます。
「安全」と言われる精油ほど、理由を見たい
ラヴィンツァラは、比較的使いやすい精油として紹介されることがあります。
ただし、「安全な精油」と聞いたときほど、私は理由を見たいと思っています。
なぜ使いやすいと言われるのか。
どの成分が多く、どの成分が少ないのか。
似た香りの精油と、どこが違うのか。
ここを見ずに「安全だから大丈夫」と覚えてしまうと、アロマの学びが少し乱暴になってしまいます。
反対に、理由が見えてくると、注意する場面も、安心して使いやすい場面も、自分の言葉で整理しやすくなります。
手元の精油でも、学名・産地・成分表を一緒に確かめてみてください。「なぜそう言われるのか」を植物と成分から見ていく姿勢が、ラベルを丁寧に読むきっかけになります。
植物ストーリーで学ぶと、精油の見方が変わります
ラヴィンツァラを、ただ「すっきりした香りの精油」として覚える。
それも入口としては悪くありません。
でも、クスノキの葉を思い浮かべ、マダガスカルの土地を思い浮かべ、同じ仲間でも香りが変わることを知ると、精油の小瓶が少し違って見えてきます。
「植物ストーリーで学ぶアロマの化学入門講座」のラヴィンツァラ回でも、クスノキの仲間という視点から、香りと成分を見ていきます。
成分名を先に暗記するのではなく、植物を見ているうちに、成分を知りたくなる。
そんな順番で学ぶと、アロマの化学は少し楽しくなります^^
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この記事のまとめ
ラヴィンツァラは、クスノキの仲間として見ると、精油名だけでは分からない面白さが見えてきます。
同じ学名で語られる植物でも、育つ場所や成分タイプによって、香りの印象や使い方の考え方が変わることがあります。
「植物ストーリーで学ぶアロマの化学入門講座」は、このように植物の姿から香りと成分を学ぶ講座です。
ラヴィンツァラとクスノキ よくある質問
Q. ラヴィンツァラとクスノキは同じ植物なのですか?
ラヴィンツァラは、クスノキの仲間として語られる精油です。学名では Cinnamomum camphora とされることがありますが、育つ場所や成分タイプによって香りの印象が変わるため、ラベルや成分表も合わせて見ることが大切です。
Q. ラヴィンツァラはユーカリと同じように使えばよいですか?
どちらも1,8-シネオールを含む精油として語られることがありますが、成分の割合や全体のバランスは同じではありません。似た香りでも、同じ精油として扱わず、使う相手や場面、メーカーの注意事項を確認してください。
Q. アロマの化学が苦手でも、ラヴィンツァラを学べますか?
はい。最初から成分名を暗記しようとすると難しく感じますが、クスノキの葉や育つ場所、香りの違いから入ると、「なぜ違うのだろう?」という疑問が生まれます。その疑問が、アロマの化学を学ぶ入り口になります。
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<この記事を書いた人> 川口三枝子(AromaTime主宰)
NARD JAPAN認定アロマ・トレーナー/アロマセラピストトレーナー。アロマ歴28年。著書『すぐ使えるアロマの化学』はロングセラーとなり、台湾語版も発売。AromaTimeスクールチームとして、緩和ケア病棟でのアロマケアボランティアも継続しています。
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